紅茶の伝来
中国で飲まれていた「緑茶」は東洋諸国に渡り、やがてヨーロッパ諸国に伝わっていきました。
では、紅茶は?
☆ ヨーロッパの国々では、緑茶よりも発酵させた「ウーロン茶」の方が好まれました。
そこで中国ではウーロン茶よりも更に発酵させた「紅茶」を作りました。
紅茶は、ヨーロッパに広まり 特にイギリスでの消費は急速に伸びていきました。
中国からヨーロッパへのお茶の輸出は、「紅茶」に切り替わっていきました。
☆ イギリスは、この紅茶の輸入を独占し、やがて自国でも紅茶を生産しようと考えるようになりました。19世紀に入ると、インドのアッサムで茶の木が発見され、イギリスは国力を挙げてアッサムに大茶園を開発、続いてダージリン・ニルギリに茶園を作り ついには中国を抜いて名実共に 世界の紅茶を掌握してしまいました。
☆ 最初中国からヨーロッパに渡った紅茶は イギリス人の好みにあった紅茶に作り上げられ「欧風化された紅茶」として東洋諸国・日本に伝来してきました。
紅茶はお薬?!
「紅茶でうがい」・・・聞いたことありますか? 紅茶は健康に良いのです。
☆ 紅茶には殺菌作用があります。喉がイガイガするときなど、少し濃い目に入れた紅茶でうがいしてみた下さい。
☆ 紅茶には利尿効果があります。新陳代謝を良くし解毒効果があるのです。
紅茶を飲んですっきりむくみが、解消されます。
☆ 近年医学界の研究が進み紅茶が「ガン」に良い(紅茶に含まれるタンニンは突然変異を起こしてしまった細胞が悪性の腫瘍になるのを防ぐ効用がある)と発表されました。
☆ 紅茶に含まれるタンニンやカフェインは身体の中で相互に中和的に働くため不眠や胃腸を刺激する原因には ならないようです。
主な紅茶の種類・等級・品質
紅茶は、産地によって違う個性を持っています。その特性を楽しむのも紅茶の醍醐味です。
☆ダージリンティ・・
インドヒマラヤ山麓のダージリン地方で生産されています。
独特の甘い香り「マスカットフレーバー」が有名で「香りの紅茶」の代表的なものです。
☆セイロンティ・・・・
セイロンでは島の中央を走る山脈に茶園が広がっています。
斜面を利用して生産されているため、その高度によって種類も分類されています。
高度の高いところで作られている 「ハイグロウン」が、最高級とされています。
☆キームン・・・・・・・
コングーと呼ばれる中国紅茶の代表です。茶葉に燻煙臭を移した独特な香りは神秘的で、ダージリン・セイロンと並んで世界三大銘茶に数えられています。アイスティにすると香りがより一層引き立ちます。
☆アッサム・・・・・・・
インドで最大といわれる紅茶生産地域アッサムで生産されています。
香りは柔らかいめながら、味には渋み・コクがあり点てた紅茶の色も少し黒味がかった赤い色合いで「力」のある紅茶です。
この他にも、ニルギリ・ディンブラ・ケニアなど 紅茶にはいろいろ種類があります。
その紅茶の個性を 十分に楽しんでください。
違う種類の紅茶をブレンドして 違った味の調和を味わったり アップルティやミントティのように香りをつけた紅茶をその時の気分で飲んでみるのも 紅茶の面白い楽しみ方です。
紅茶の等級はそのものの品質や内容の分類としてではなく、仕上がった茶葉の形状と大きさのことをいいます。したがって等級によって 紅茶の品質を比較することは出来ません。
等級
☆リーフティ・・・
オレンジ・ペコー(OP) ペコー(P) ペコー・スーチョン(PS)
☆ブロークンティ・
ブロークン・ペコー(BP) ブロークン・オレンジ・ペコー(BOP)
ブロークン・ティ
☆粉茶・・・・・・・
ファニング(F) ダスト(D)
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オレンジペコー |
ブロークン
オレンジペコー |
ダスト |
品質
紅茶は産地、収穫の時期・その他の条件の違いによって品質が異なっています。
これを見分ける専門の鑑定士ティテイスターによって紅茶の品質が鑑定されます。
☆ まず、形状と外観、そして色沢を観察します。
☆ 紅茶を実際点ててみて、液の色・香り・味を調べます。
☆ 最後に 茶殻の様子を調べます。
これらの全てを行って 紅茶の品質は決定されます。
紅茶(リーフティ)の美味しい点て方
紅茶を美味しく点てるには、紅茶の持ち味を十分に引き出すことが大切です。
用意するもの・・・ティポット(丸くて ドスンとした急須でも十分OK)・茶漉し・湯沸し用のポット
(鉄製のものは避けて)
● 湯沸し用のポットにたっぷりと お湯を沸かしてください。もちろん水は 綺麗な水を
● お湯が沸騰したら、ティポットとカップに注いで容器を温めてください。
● ポットが十分に温まったら、お湯を捨て紅茶の葉をティスプーンに中盛り1杯を一人分と
して人数分にもう一人分を加えてポットに入れて下さい。
● 沸騰しているお湯を人数分だけ、ポットに注ぎ、直ぐ蓋をしてそのまま蒸らしてください。
茶葉の大きさにあわせて 蒸らす時間を調整してください。
● 紅茶の葉が開き、沈んでしまったら茶漉しでこしながら予め温めておいたカップに注ぎ分けて
ください。
紅茶の美味しい保存方法
紅茶を美味しく保存するには、湿気・香りに気をつけなければなりません。
● 湿気を防ぎ、香りが逃げないように缶などの保存容器に入れてください。
● 保存場所は直射日光の当たらない所や温度差の少ないところに保存してください。
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